Jaybird完全ワイヤレスイヤホン 「RUN XT」レビュー!!

 

 

今回はJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「Run XT」を1か月使用して、トレーニー目線でどこが良かったかをレポートします。

 

ベストフィットに出会える付属品

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パッケージを開封して最初に目を引くのは「イヤーチップの数の多さ」です。大抵のイヤホンの場合、イヤーピースのサイズは3段階くらいではないでしょうか。それがRun XTではこんなことになっています。

バラバラ! 一番上にあるのが本体です。この本体にイヤーフィンとイヤーチップを組み合わせて装着します。イヤーフィンが4種類、丸型イヤーチップが2種類、楕円形イヤーチップが2種類……。イヤーフィンに至っては「ツノ」がないタイプもあります。徹底的にユーザーの耳に合わせる気満々です。特に耳の大きな男性には良さそうです。

ここまで細分化されていると、さすがに合います。私のベストフィットは「イヤーフィン:サイズ2」(一番小さくてツノ付きのタイプ)と、「イヤーチップ:丸型S」でした。例えばイヤーチップを「楕円型S」に変えると、途端に「大きいな」と感じます。そして、大きいと浅めにつけてしまいますし、そうするとベンチプレスで仰向けになった時などにイヤホンと耳の間に隙間ができて、聞こえ方が変わります。気が散るんですよ。私は丸型じゃないとだめです。

このバラバラのイヤーピースたちからは、「耳に合わないから集中してトレーニングできないわ……….」なんて絶対に言わせないぞという作り手側の気迫を感じます。

本体を洗えるから衛生的

Run XTの防水規格はIPX7です。最近のスポーツイヤホンだとこのレベルのものをよく見かけますが、Jaybirdの場合、公式サイトで「洗浄にも確実に耐えられる」とまで書いてあります。規格の名称も重要ですが、こんな風にもっとはっきり頼もしく言ってほしいんです。おかげで汗だくになったウェアを洗濯機に放り込む時のようなスカッとした気持ちで、洗面所でイヤホンを洗っています。衛生的です。

限界を超えるためのニューニングを試せる!?

音質に関して。デフォルトの状態だと「高音がきれい」という印象です。ここから自分で味付けをしてゆきます。私の場合、トレーニング中はドンドコした音楽が好きなのでイコライザでの設定は必須です。

専用のアプリ「Jaybirdアプリ」で曲線をいじりながら好みの音質に設定できます。

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▲簡単に巻き戻せるのが便利。自分でこだわり尽くすのも楽しいですが、プリセットをあれこれ試すのをオススメします

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▲「その他のプリセットを確認」というバーをタップすると、他のユーザーが作った自慢の設定が使えます。これが楽しい

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▲「アスリート」というコーナーでは、ゴリゴリなアスリートたちが選んだお気に入りの設定も並んでいます

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▲音の説明というか、スポーツと音楽との関係性を語っていますね。私は音響オタクやサウンドエンジニアではないですし、単なる筋トレ好きです。こっちの方がテンションが上がります

5分の充電で、あと1時間鍛えられる

最後に、再生時間について。フル充電で約4時間稼働します。充電ケースに入れるとプラス8時間分の充電ができます。完全ワイヤレスイヤホンの稼働時間として「4時間」は良い方かなという印象ですが、急速充電に対応しているので、5分充電させれば1時間さらに動けます。「イヤホンの充電切れちゃったし、トレ後の有酸素運動はやめておこう」という言い訳を、イヤホン側が消してくるわけです。

フィット感も抜群。そもそも製品名に 「RUN (走る)」 が入っていることから、ランナーが使用することを想定していることが分かると思うのだが、振動や上下運動などで落ちてしまわないよう耳にピッタリとハマるように作られている。

実際に同イヤホンを装着して1~2時間ほどジョギングしてみたところ、落ちそうになるどころか一度もズレることはなかった。また、筆者が得意なウィンタースポーツ ( Jaybird TARAH PRO のレビューの際にお伝えした)、例えばスキーやスノーボードの激しめな動きであっても大丈夫だった。多くの完全ワイヤレスイヤホンの中でも、トップクラスのフィット感と言えるのではないだろうか。

ちなみに耳の中にスッポリと収まる設計になっているため、フードなどに引っ掛けて地面に落としてしまうといったありがちなミスを犯すこともないはずだ。

ただ、耳の形は個人差があるため必ずしも自身の耳にフィットするとは限らない。もし、自分の耳に合っていないと感じたら、同梱されている交換用イヤーチップやフィンを使って調節可能だ。筆者の場合は最初から装着されていたものが最適だったため、特にイヤーチップなどを交換する必要はなかった。

少々ガジェット感の溢れる見た目をした同イヤホンだが、耳に入れると存在感が薄まりどんな服装にもマッチするのが意外なところ。スポーツ向け製品であるにも関わらず、スーツを着たビジネスマンが使っていても違和感はない。平日はサラリーマンとしてオフィスに出勤、休日は近くの運動公園でスポーツに励んでいるーーそんな生活を送っている方に同イヤホンは最適なのではないだろうか。

ちなみに、Jaybirdのロゴがあしらわれたトップ部分には、イヤホンを操作するためのボタンが用意されている。このボタンを押すことで、音楽の再生・停止やトラック送り、電話応答やSiriの起動ができる。ボタンは少し硬めに作られていることもあり、少し強めに押す必要あり。その際、イヤホンが耳の奥に食い込んでしまうのがやや難点だ。

イヤホン内側の充電端子

同デバイスはBluetoothでのペアリングとなるため、スマートフォンのほか、iPadなどのタブレットやMacBookのようなラップトップデバイスともつなぐことができる。

ペアリングはとても簡単。バッテリーケースからイヤホンを取り出すと自動的にペアリングモードになるので、あとはスマートフォンなどのデバイス側から接続するだけだ。もし、再度ペアリングが必要になっても右イヤホンのボタンを長押しするだけで、簡単にペアリングモードに移行できる。

ペアリングの簡単さに関しては、数ある完全ワイヤレスイヤホンの中でもおそらくトップクラスだろう。ただしペアリングが簡単なのはいいのだが、接続性に関してはやや不安になる点も。それについては、別途詳しく解説したいと思う。

スポーツイヤホンとしては勿体無いほどの音質

RUN XT」 は高級イヤホンで、しかもあのJaybirdの製品ということで個人的に音にはかなり期待していたのだが、実際は期待通りの部分もあれば悪い部分もいくつか見つかった。

まずは純粋な音質について。完全ワイヤレスイヤホンは従来のイヤホンと比べると音質が低いと評価されることが多いが、「RUN XT」 の音質はそれなりに優秀だ。音の輪郭はかなりはっきり。Amazonで売っているような安いイヤホンだとぼんやり間延びした音になってしまうものがあるが、同イヤホンは音の解像度が高く明瞭な音を楽しむことができる。

低音から高音までの全体的なバランスも良く、どんな音楽でも原音を忠実に再現してくれる。変なクセがない素直なチューニングと言えるだろう。きっとどんなユーザーでもすぐに馴染めるはずだ。

上記の特徴からどのジャンルの音楽もそつなく鳴らしてくれる印象だが、個人的にはポップスとの相性がかなり良いように感じた。運動が楽しくなるような明るい曲をチョイスすることで、日課のジョギングもきっと楽しいものになるだろう。

また、自分好みに音を調整できる 「イコライザ機能」 もとてもグッド。Jaybirdの専用アプリを利用することで、低音重視・高音重視など自分好みの音に変更したり、聴く音楽に合わせて適宜変えることが可能。普段の音に飽きを感じ始めたら、イコライザを少しいじるだけでまた違った魅力を感じることができるはずだ。

しかもアプリのイコライザ機能の設定はイヤホン本体に直接保存される形式になっているため、スマートフォンを機種変更したとしても新しい端末で改めて設定し直す必要はない。

「RUN XT」 がとても優れた音質を持っていること、そしてイコライザ機能によって音を自分好みに調整できるのは前述した通り。スポーツ用イヤホンとしては勿体無いと思えるほどの高い能力を持っていることがお分りいただけたと思う。

しかし、しばらく使っていくうちに気になる点もいくつか見受けられるようになった。筆者が個人的に気になった点はふたつ。

まず一つ目は、聴く音楽によっては多少の音割れが聴こえるということ。ビリッと音が割れるような音が一瞬だけ聞こえるような感じで、特に曲の盛り上がりなど音圧が増す場所で発生することが多かった。耳障りに感じるほど深刻なものではないが、完璧な音を求めるオーディオマニアの方からすればここは少なくともグッドポイントにはならないだろう。ただし、この音割れは他社の完全ワイヤレスイヤホンでも発生することが多いため、どちらかと言うと 「RUN XT」 固有の問題というよりはむしろ完全ワイヤレスイヤホンの宿命とも言えるかもしれない。

むしろ、筆者が音割れより気になったのが 「音の遅延」 。普段、音楽を聴いていた時には気づかなかったことだが、実はスマートフォン側の再生とイヤホン側の再生に0.5秒ぐらいのズレが生じていたようで、YouTubeなどの動画を見ると映像と音声がズレて聴こえてしまう。

そういう意味では、このイヤホンは動画を見るためのものとしては不向き。音質がそれなりに優れているだけにこの遅延はやや残念なところだ。ただ、冒頭から何度も述べているとおり、このイヤホンはスポーツ向けであるという点が重要。運動中に動画を見る機会はあまりないと思うため、音楽もしくはラジオ用と完全に割り切って使えば問題ないはず。

以上が 「RUN XT」 の音に関する筆者の感想だ。厳しめにチェックしたため気になる点がいくつか見つかったが、いずれも致命的な欠陥というほどではないため音楽を聴くだけであればそこまで問題視せずとも良いだろう。

しかし優れた音質を持っているのであれば、せっかくならわずかな音割れや遅延など細部の仕上がりにもこだわって欲しかったというのが筆者の本音だ。そうすることで、「RUN XT」 は ”パーフェクト” な製品により近づくことができたのではないだろうか

最良のトレーナーに出会った気分

Run XTとじっくり付き合った印象としては「ユニークなイヤホン」です。高価格帯のワイヤレスイヤホンは、BOSEもSonyもJBLも、それぞれ良いところはたくさんあります。RUN XTの場合は、ちょっと笑っちゃうくらい想定しているユーザーへの配慮が細かいんですね。そもそもの話としてJaybirdはアスリート向けに設計されたワイヤレスイヤホンを数多く扱っています。だから、一介の筋トレ女子である私の心にも「言い訳するな! 頑張れよ!」というメッセージが届くのかもしれません。 「トレーニング中のテン