新世代第7世代iPadのスペックと全モデルとの比較!iPad Airとほぼ同サイズ

 

第7世代iPad

・10.2インチRetinaディスプレイを備えた第7世代のiPadを発表

10.2インチRetinaディスプレイを備えた第7世代のiPadを発表

・第6世代の2倍のパフォーマンス、ディスプレイもより改善

・ホームボタンあり、Touch ID対応

・Smart KeyboardおよびApple Pencil第1世代に対応

・価格は34,800円(32GB、税抜)から。本日9/11から予約開始、発売は9/30

 

ントリーユーザーに最適なiPad(第7世代)。iPad慣れしてるならAirもオススメ

今回発表された第7世代のiPadは、「Air」や「Pro」のような愛称の付かない、もっともベーシックなiPadである。

まず以下の表に現行モデルと前モデルのiPadについて、スペックを抜粋しつつまとめてみた。価格は発売時の税抜価格で、特記しない限り64GB Wi-Fiモデルである。

モデル名 価格 発売日 プロセッサー ディスプレイサイズ 解像度 重さ
iPad(第7世代) 3万4800円(32GB) 2019年10月 A10 Fusion 10.2インチ 2160×1620 483g
iPad Air(第3世代) 5万4800円 2019年3月 A12 Bionic 10.5インチ 2224×1668 456g
iPad mini(第5世代) 4万5800円 2019年3月 A12 Bionic 7.9インチ 2048×1536 300.5g
12.9インチiPad Pro(第3世代) 11万1800円 2019年11月 A12X Bionic 12.9インチ 2732×2048 631g
11インチiPad Pro 8万9800円 2019年11月 A12X Bionic 11インチ 2388×1668 468g
iPad(第6世代) 3万7800円(32GB) 2018年3月 A10 Fusion 9.7インチ 2048×1536 469g

現行のラインアップではiPad Proがハイエンドモデル、iPad AirとiPad miniがスタンダードモデル、第7世代iPadがエントリーモデルと位置づけられている。

今シーズンのiPhoneでは最も安いiPhone 11がスタンダードモデルという位置づけだが、iPad(第7世代)はスタンダードモデルというより、さらに下のエントリーモデルという印象だ。iPhoneは旧モデルが廉価モデルとして残されているが、現在のiPadラインアップに旧モデルは残っていない。

iPad(第7世代)は32GB Wi-Fiモデルが3万4800円と他モデルよりかなり安いが、コストパフォーマンスが良いかというと、必ずしもそうとは言い切れない。問題はプロセッサーの世代だ。A10 Fusionは今春のiPad Air/miniよりも2世代(2年)古く、同時発表のiPhone 11シリーズより3世代(3年)も古い。プロセッサーの性能差については後述するが、その差は小さくはない。

スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスは、毎年のように高性能化した新製品が登場し、それをターゲットとしてOSもアプリも徐々に高機能化するので、古い機器は次第に、機能に制約を受けたり動作にモッサリ感が出てきたりする。どのくらい長く使い続けられるかは、この機能の制約やモッサリ感をどのくらい我慢するかにかかってくる。

かなり大雑把な理論だが、プロセッサー世代から考えると、iPad(第7世代)を3年間使ったときの機能制約やモッサリ感は、プロセッサーが2世代新しいiPad Air(第3世代)やiPad mini(第5世代)を5年間使ったときと同等、と予想できる。バッテリーの劣化などもあるので実際にはそこまで単純な話ではないが、極論をいえば「iPad(第7世代)より今春のiPad Air/miniの方が2年長く使える」ということだ。

たとえばiPad(第7世代)の32GBモデルを3年間使えば、1年あたりのコストは1万1600円となる。iPad Air(第3世代)の64GBモデルを5年使えば、1年あたりのコストは1万960円、iPad mini(第5世代)の64GBモデルを5年使えば、1年あたりのコストは9160円だ。長く使うなら、iPad Air/miniのコストパフォーマンスも良いのだ。

ではiPad(第7世代)がどのような人向けかというと、筆者は初めてiPadを買う人におすすめしたい。初めてだとiPadを使いこなせるかわからず、長期にわたって使うかも判断しづらい。そんな人が最初のお試し感覚で選ぶモデルとして、iPad(第7世代)は最適だ。3年しか使わなくても、iPad Air/miniを5年使ったのと同じ年間コストで済む。

一方、すでにiPadをそれなりに使っていて、次のモデルも4年、5年と長く使い続けたいなら、iPad Air/miniを選ぶべきだと思う。もちろん、iPadに慣れていても、短期で買い換える前提でiPad(第7世代)を選ぶのも悪くない。

また、電子書籍や動画再生など、ユーザー操作が少ないアプリ用途なら、プロセッサーパワーが低くても影響を受けにくいので、そうした用途が中心なら、iPad慣れしていてもiPad(第7世代)を選ぶという手もある。逆にテキスト入力や写真編集、動画編集などのアプリだと、操作ごとのモタツキ感は致命的なので、そうした用途で長く使いたいなら、iPad Air/miniをオススメしたい。

このあたりは個人の好みではあるが、とりあえずコストパフォーマンスを重視するなら、iPad Air/miniを選択肢から切り捨てるのはもったいない、とだけ覚えておこう。

ベンチマークスコアには歴然とした差アリ

以下は、ベンチマークアプリで筆者の私物である12.9インチiPad Pro、iPad mini(第5世代)、iPad(第6世代)のCPUスコア(シングルコア)、CPUスコア(マルチコア)、GPUスコア、スペックを計測した表である。

iPad(第6世代)とiPad(第7世代)は同じプロセッサーなので、似たスコアになるはずだ。しかし公表されていないシステムメモリ容量やクロック数、コア数などで第7世代は強化されている可能性もあることをご了承いただきたい。また、そもそもベンチマークは数値が不安定で誤差も大きいこともあわせてご了承いただきたい。

モデル名 プロセッサー システムメモリ容量 CPUシングルスコア CPUマルチスコア GPUスコア
iPad(第6世代) A10 Fusion(2コア2.32GHz) 2GB 763 1411 2810
iPad mini A12 Bionic(6コア2.49GHz) 3GB 1116 2848 4486
12.9インチiPad Pro A12X Bionic(8コア2.49GHz) 4GB 1125 4608 8983

CPUのシングルコアは大差がないようにも見えるが、iPad miniと約46%の差がある。プロセッサーの2世代の差は小さくない。現時点で使っていてiPad(第6世代)にモッサリ感はないが、将来的にこの差が体感に出てくると予想される。iPad miniとiPad Proはプロセッサー世代が同じなので、シングルコアスコアはほぼ同等だ。

プロセッサーのコア数とシステムメモリ容量に差があるので、CPUマルチコアの差はよりはっきり出ている。こちらはアプリの切り替え動作のなめらかさに影響してくる。また、フォトレタッチアプリなど単体でメモリを大量に消費するプロ向けアプリの動作のサクサク感にも影響する。

GPU性能はゲームやGPUを使ったプロ向けアプリに影響する。こちらも上記3機種間の差は大きく、同じプロセッサー世代でも、強化されているiPad Proの性能はダントツだ。

こうやって見ると、「iPad Proスゲー、買いだな!」と思われるかも知れない。ある意味ではその通りなのだが、iPad Proのハイスペックを生かし切るアプリは少ないので、よほどヘビーに使わない限り、元を取るのは難しいと思う。たとえばゲームアプリなどは、多くの人に遊んでもらうことが重要なので、現時点で言えばA8あたりのスペックでも動作するように開発される。A12Xだからゲームがスゴイ、というようなことは、少なくとも現時点ではレアケースだ。ただ、技術デモ的にそういったアプリが作られることはある。

しかしiPad Proにシングルコアスコアで肉薄し、プロセッサー世代も同じなので陳腐化速度も似たものになると予想できるiPad Air/miniは、こうしたベンチマークスコアを見るともの凄くお買い得に感じられる。誰もがプロセッサー性能を求めるわけではなく、そうしたプロセッサー性能より「手軽なiPad体験」を求める人向けのiPad(第7世代)なわけだが、先行して発売されているモデルと比較しても、性能差があることは覚えておこう。

iPad Airとほぼ同サイズになり、周辺機器の幅が増えた第7世代iPad

第6世代iPadと第7世代iPadを比較すると、スペック面ではプロセッサーが同じA10 Fusionだったりと変化が少ないのだが、ディスプレイサイズが変更され、合わせてボディサイズも変わり、対応するアクセサリー製品も変わっている。

iPad(第7世代)のサイズは、iPad Air(第3世代)や10.5インチiPad Proと同じ高さ・幅となる。ただしiPad(第7世代)の方が厚みがあり、より重たい。厚みが違うので、ジャケットケースなどはiPad Airのものを流用できないが、側面に付けるタイプのSmart Coverなどは流用できるようだ。厚みがあまり関係ないスタンドやスリーブケースなども、流用できるものがそこそこありそうである。

ディスプレイサイズは9.7インチだったiPad(第6世代)より若干大きくなり、iPad(第7世代)では10.2インチとなった。スペックを細かく見ると、色域やコーティングなどにおいては、iPad Air/miniの方がディスプレイのグレードが上だ。

前モデルのiPad(第6世代)は、2013年発売のiPad Air(第1世代)やiPad(第5世代)とほぼ同じデザインで、同じケースなどのアクセサリーが流用できた。しかし第7世代iPadはデザイン変更により、それらのアクセサリーはほとんど流用できない。このクラスの製品はスマートPOSレジや簡易デジタルサイネージとしても使われたりするが、そうしたアクセサリーも流用できなくなる可能性があるので、業務用途でiPadを使っている人は注意が必要だ。